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第63回 使徒パウロの宣教 その27

レポート

9月8日に第63回ヨシェルの会が開催されました。出席者は23名。

半年ぶりの顔と顔を合わせての学びの時間。そして聖書箇所も、コリント人への手紙からローマ人への手紙へと進みます。手紙が書かれた背景を、ここまでの学びを復習する形でなぞり、それぞれの場所とタイミングで神が備えていて下さった事柄を学びます。「難」と見えることが、次の展開への入り口であり、時間をかけて育てた人が助け手となり、「吉」と映ることが抵抗を生み、それでも出口が用意され、計画通りに行かないことも多くの実りに通じる。そこここで神の想いを推し量りながら、良い学びをする機会となりました。語られる師と参加/視聴して下さる皆様と主の導きに、只々心から感謝します。

今日のタイトルは「使徒パウロの宣教 その27」。聖書箇所は、使徒の働き19〜20章に軽く触れつつ、ローマ人への手紙第1章。

手紙が書かれたのは、パウロが一番霊的にも充実していたと思われる時期。エペソでの宣教が進み、多くの奇跡をなした頃。未だ見ぬローマへの想いが高まる中、様々な妨害があり、航路を断念し陸路で向かう道中に、ローマ人への手紙が書かれます。結果から言えば、華々しくあって欲しかったローマ訪問は、この充実期の期待とは真逆で、囚人としてローマに入ることとなります。しかし逆説的ですが、ローマにおいては、囚人だからこそ死に至るまでかなり自由に、宣教が可能だったとも言える時間を過ごします。

今回は、「神の計画と、人の想い」、その葛藤のイントロダクションのような箇所にあたります。神を信じぬ者には、神が人を「駒」の様に好きに用いてご自分の計画を進めているように見えるかもしれません。しかし、書かれた手紙やその背景を学ぶほどに、折りに触れパウロが心から喜び神に感謝する姿が、私たちの目にも浮かびます。鎖で繋がれてはおらず、自らの意思で主人を選んだ者、神を主人と仰ぐ「しもべ/ドゥーロス/奴僕」の誇りと喜び。御言葉を携え、宣教を続ける者でしか味わえない領域が垣間見えます。

「神の計画に無駄はない」「神の御旨は必ず成る」「(神の計画の)導火線は長い場合もある」…。幾つかの学びの言葉が刺さります。コロナ禍という未曾有で未体験の事態において、神は何をどのように成そうとしているのか。どれだけの時間が残されているのだろうか。神は何を待っているのだろうか。多くの疑問が、パウロの足跡に重なって浮かびます。

途中語られた、挿話のようなエピソードも励ましを受けるものばかりでした。放蕩息子の話は救われた魂の大きさを、アダムからノアへの系図は名に託された神からのメッセージを、海面の温度と台風の話からは祈りの聞かれ方を。不安が勝りそうな時期だからこそ、福音の、御言葉の力を信じ、学び続けることの重みが増すのでしょう。

自分の計画とは異なる陸路の最中に書かれたのが、この「ロマ書」。手紙というよりも書物。書物と言っても、後のキリスト教神学の論理的支柱とも言える書物。更に思いを馳せれば、当時のローマには大きな確たる教会があった訳ではなく、いわば「家の教会」が幾つもあった状況だといいます。しかもパウロが行ったことも会ったこともない人たちへの手紙です。コロナ禍の中で、実際に会うことが難しくなる状況で、パウロの人々に会いたいと願う気持ちが綴られたこの「手紙」を学びます。これも計画なのかもしれませんね。

翻訳のせいもある気がしますが、取っ付きにくく難解だとも言われるこの「ロマ書」。「実は簡単です」と師は言われます。ヨシェルの名の通り「直ぐな心」で学びを続けたいと思います。信仰者にとって大切な警告も示唆もアドバイスも、今回もたくさん語られました。映像・資料を通して更に深くお学び下さい。

感想

  1. コロナ禍によって、会場でのヨシェルの会再開は6カ月ぶり。懐かしい方々とお会いできて、嬉しかったです。講義は復習から入って下さり、忘れていた流れを思い出すことが出来ました。講師の配慮に感謝します。 コリント人への手紙を書いた後、ローマ人への手紙を執筆した経緯など、時系列に理解することが出来ました。神のご計画であり、偶然はないということも含めて。 全人類の最初の父祖十人の名に託された預言の解説を通しても神の人類救済のご計画を知ることが出来ました。 今日の学びでハッとしたのはローマ1章17節で神ご自身の言葉を正しいと信頼することから生み出されるのが「信仰」。この信仰によって神は人を義とされる。「信頼することから生み出される」という解説にハタッとなり、これからの信仰の軸となるローマ人への手紙の学びが楽しみになってきました。

  2. キリスト信仰の教理―神の救いのご計画―に重きが置かれているローマ人への手紙1章17節までの短い文章にパウロが福音を語りたい、知らせたい、共に励ましあいたい(強められたい)熱い思いがすでに十分に伝わってきました。 アダムからノアまで、全人類の父祖10人の名に託された預言の意味を初めて知り、心射抜かれました。そこまで神様は・・・聖書を学べば学ぶほど、神のご計画の緻密さに驚かされます。ローマ人への手紙のテーマ「神の義」をこれからしっかりと学び、私の生活軸となりますように。

  3. 長いこと聖日礼拝を守ってメッセージを聴いて来ましたが、ヨシェルの会においてじっくりとパウロの宣教(言動)を学んでいるうちに、今まで感じたことの無いパウロの汗や体温を感じるような不思議な思いがしています。 イエス様から宣教のバトンを受け取った人間パウロは悩んだり、心配したりしながらも内なる声に従い、励まされつき動かされゴール目指して懸命に走ったんだなと。ローマ人への手紙を通して福音の真髄をさらに深く悟ることができ、私に与えられた恵みに対する負債を少しでも返済できればと願います。

  4. 久し振りの会場での講義、記憶を呼び覚ますために先ず復習からスタートしてくださったこと、嬉しく思います。パウロはまだ会ったこともないローマの信徒一人一人に想いを馳せながら、キリスト信仰の原点である神の贖いの歴史、福音、神の義などに関して記しています。難しいと思えていたローマ人への手紙ですが、実は易しいのだという講師の言葉に胸を躍らせて、今後の学びに大いに期待しています。今回特に響いたのは、「イエス・キリストは悪い人を良い人にするために来られたのではなく、死んだ人に『いのち』を与えるために来られた!」というメッセージ。真の福音を知り、救いの恵みに与ることができたことは本当に感謝です。と同時に周りの方々にもイエス・キリストの福音をお伝えしていきたいと思わされています。

  5. パウロについて学ぶ事は我々の人生を学ぶ事である。キリストの霊的力のすごさも信じる者にもある事はこれこそ人類救済の根源である。自分の力はないのでなく、イエスの償いの血にあやかり霊の力によって一人でも救いに導きたい。先ず家族友人であろう。 久し振りの講義、引き締まる心で受けることが出来ました。ありがとうございました。

  6. 「ローマ人への手紙」は何度も読みましたが、はっきり理解できませんでした。今日の会に出て、もう一度しっかり読み通していきたいと思います。ありがとうございました。

  7. 6ヶ月ぶりに皆様にお会い出来たこと、喜びと共に感謝を思います。久し振りの先生のレジメがなつかしく、ローマ人の今後が楽しみです。御言葉を蓄える‼︎大切なことだと思います。